22　金沢駅停車時間は短くなったのか？

　10年ちょっと前、私が高校生だったとき、「のりつぶし」ということをはじめたんですけど、その時、普通列車に乗ろうと、ちょっと早めに金沢駅へ行きまして、すでに列車が来ていまして、乗り込んでみると、暇そうな顔をした人が、うんざりした顔で座っている…。ということがよくあったような気がします。また、旅の終わり、金沢駅に到着する直前の放送で、「この列車、次の金沢駅で24分停車します」と。降りない人、かわいそうに…と思いつつ、降りたこともあります。

　しかしそういえば、最近、こういう状況に出会わないな、と思いまして。考えてみると、普通列車の金沢駅での停車時間、短くなったのではないかなと思うようになりました。そこで、古い時刻表を見て、比べてみることにしましょう。

　ということで、普通列車のうち、金沢駅を始発・終点とせずに、東金沢←→金沢←→西金沢と、直通する列車の、停車時間を、1990年12月の時刻表と、2002年８月の時刻表（どちらもJTB）で比較することにします。

　臨時特急列車運転等のため、時刻が変更されているものは、本来の時刻で、平日と休日で時刻が違うものは、平日で比較します。

　なお、比較の対象は普通列車及び快速列車とします。ちなみに、特急列車に関しては、特急サンダーバードが必ず金沢駅で分割・併合を行うため、停車時間は確実に伸びています。

　とりあえず、手元にあった時刻表ですぐ出てきたもののうち、一番古いものです。私が「のりつぶし」をはじめたのが1990年８月ですから、ほぼ、その時の時刻です。

　当時は金沢駅が高架化された頃です。（1990年６月頃）。七尾線は電化工事中。輪島までＪＲ西日本七尾線でした。東北のページを見てみますと、客車普通列車がたくさん走っています。そういう時期です。

　今回は頭に結論を書きますが、

　平均停車時間
　　1990年12月　
　上り列車　12分
　下り列車　18分

　　2002年８月
　上り列車　５分
　下り列車　７分

　というわけで、確実に短くなっています。参考として、特急「サンダーバード」は、大阪方面←→富山方面へ直通する際、金沢駅で必ず７〜８分停車しますので、それを考えると、今の普通列車停車時間は、かなり短くなっているといえるでしょう。

　ということで、この「短くなった」ということを、もうちょっと別の観点から見てみましょう。

　1990年12月
　　最長停車時間　37分間
　　停車時間が15分以上の列車　37本中20本（54％）

　2002年８月
　　最長停車時間　24分間
　　停車時間が15分以上の列車　36本中６本（16％）

　金沢駅を通り抜ける普通列車自体、ほとんど本数が変わらないのですが、15分を越える停車時間の列車は半分以下になっています。（15分…通常の特急待避において、雷鳥系統としらさぎ系統を同時に待避した場合、12分停車することが多い。それより若干長く停まっていることを考え、それを越える＝特急待避以外の理由で停車している列車という考え）そういうことで、金沢駅に必要以上に長く停車している普通列車は、ぐっと減ったということですね。

　特急列車自体、ほとんど本数が変わっていないような気がします。ただ、その当時と違うのは、速度の違う特急列車が走っていること。「雷鳥」と「サンダーバード」、「北越」と「はくたか」です。といっても、それも根拠にならないような気がしますし。単に「見直した」といえばそれまでですし、運転間隔を気にしなくなったといってもそのような気がしますし…。いつ頃からこうなったのかも、調べていないんで、よく分かりません。

　とにかく感覚的に短くなったと思っていたんですけど、数字にすると歴然でした。