シュミレーションシリーズ第二弾としまして、1日に青春18きっぷでどれだけ日中の列車に乗ることが出来るのだろうか…ということを考えてみたいと思います。前回は、速い列車が走っているところ、遅い列車が走っているところ、待ち時間、すべてを含めて金沢から現実、どれだけ遠くへ行けるか、ということをしましたが、今回は物理的にどれだけの距離を乗ることが出来るか…という計算をします。これだけで違いが分からない方は以下を見ていただければお分かりいただけると思います。またまた机上の旅となってしまいました。実際にこれをしなさい!と言われると断ります。
ということから、高速の普通・快速列車が走っている区間を考えればいいわけです。そこで真っ先に思いつくのがJR西日本が誇る関西の「新快速」です。130km運転、停車時間も必要最低限(だから余裕がないためよく遅れる)、これに1日どれだけ乗れるか計算してみようというわけです。とにかく往復する、そういうことです。
時刻は2000年8月現在です。また、休日ダイヤ・平日ダイヤがありますが、適当に見ていましたのでおそらく両者混合されていると思います。といっても下記の場合、数分程度しか違わないはずですのでほとんど大勢に影響がないかと思います。
朝米原駅を出てひたすら西を目指し姫路まで行きます。この段階では、まだ新快速列車が走っている時間ではないので普通列車とします。その後は乗ることができる新快速列車で折り返し(ただし、新快速列車はよく遅れるので10分余裕を持つものとします)、それの終点まで行き、さらに折り返す、ということを考えてみます。ゴールは青春18きっぷのルールに従い、0時を過ぎた最初の駅、とします。
そうすると、新快速のパターンダイヤのおかげで、すべて長浜折り返しとなりました。
(米原) 4:56発−→(姫路) 8:13着 (長浜)11:00着←−(姫路) 8:29発 (長浜)11:12発−→(姫路)13:42着 (長浜)16:29着←−(姫路)14:02発 (長浜)16:40発−→(姫路)19:15着 (米原)21:50着←−(姫路)19:32発 (米原)22:19発−→(神戸) 0:01着
ということで1日中、長浜(米原)←→姫路間を往復、ということを考えてみました。意外と回数は少なくなるものです。本数は多いのですが、距離も長いためひたすら移動、ということになりそうです。
これにより乗車距離は1,364.8kmとなります。
確かに上の場合、乗換が少なく、長い距離を乗っているようにも見えます。しかし、例えば長浜−米原間のように、実際は普通列車となっていてあまり速く走らない区間、停車駅の多い滋賀県内、複々線から単なる複線となってしまってあまり速さを感じない加古川−姫路間など、距離を稼ぐにはロスが大きいようです。新快速の真価が発揮されるのはやはり複々線の、しかもその中でも京都−西明石間のような気がします。そこで、その区間をひたすら新快速で往復したらどうなるか、ということを次に調べてみたいと思います。これこそ実際に行うことはいやです。なお、本当にこれをすると、半分は座ることが出来そうです。大阪で乗客がきれいに入れ替わりますから、その時に着席ができると思います。それはそうと、この場合、乗換時間は1分でも可とします。また、始発と最終のみ普通列車です。後は新快速列車とします。
(京都) 5:20発−→(西明石) 6:53着 (京都) 8:05着←−(西明石) 6:56発 (京都) 8:06発−→(西明石) 9:22着 (京都)10:43着←−(西明石) 9:34発 (京都)10:47発−→(西明石)11:53着 (京都)13:12着←−(西明石)12:06発 (京都)13:17発−→(西明石)14:23着 (京都)15:43着←−(西明石)14:36発 (京都)15:47発−→(西明石)16:53着 (京都)18:13着←−(西明石)17:04発 (京都)18:16発−→(西明石)19:23着 (京都)20:43着←−(西明石)19:34発 (京都)20:46発−→(西明石)21:53着 (京都)23:08着←−(西明石)22:01発 (京都)23:27発−→(大阪) 0:01着
これで乗車距離が1,424.6kmとなりました。やはり乗換を多くしてもこちらの方が長く乗ることができる、ということで、新快速の真価が発揮されている区間なのですね。
さて、これだけ乗るとまずいくらかかるか、ということで、単純に「幹線」を1,424.6km乗ると、15,230円です。また、実際に上記の往復をまともにきっぷを買いますと23,420円です。これが青春18きっぷで2,300円で済んでしまうのですから、青春18きっぷのお得具合はすごいものです。(ただし、実際にきっぷを買ってそういうことはしませんけどね。)
ということで、これを実際に調べてみますと、
青森−(奥羽本線)−秋田−(羽越本線)−新津−(信越本線)−直江津−(北陸本線)−近江塩津−(湖西線)−山科−(東海道本線)−神戸−(山陽本線)と、たどっていきますと、広島そして岩国を越えて神代と大畠の間となります。屋代島への橋が見える、瀬戸内海の見えるあたりです。ということで、
新快速が全国にそのままフルパワーで走ると、青森県から山口県まで青春18きっぷ1枚、2,300円で移動可能、ということになります。
実際は青森から普通・快速を乗り継ぐと直江津あたりが日着の限界ですけれどね。
ちなみに、稚内を起点にしまして、札幌から小樽を経由すると、信越本線柿崎のあたりとなります。こちらは日本海の見えるあたりです。こうするよりも、青森起点の方が何となく遠くへ行けるような気がしますね。
これは、旅の途中、日程の関係で早く福島市内のカプセルホテルにチェックインしてしまったため、他にすることがなく、旅の途中での思いつきを実際に計算してしまったものです。時間的に早いためガラガラなカプセルホテルの中で、時刻表を見ながら電卓をたたいていました。