JR各線を巡る旅の記録

37 九州北部 1日目 要約



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1日目 2002年1月2日
【金沢】3:13発−(急行きたぐに)→【新大阪】6:43着、7:10発−(ひかりレールスター)→【小倉】9:50着、10:19発−(普通)→【夜明】12:09着、12:56発−(普通)→【久留米】13:51着、13:59発−(快速)→【香椎】14:47着、15:00発−(普通)→【宇美】15:31着、15:46発−(普通)→【西戸崎】16:42着、16:49発−(普通)→【香椎】17:15着、17:16発(6分遅)−(普通)→【博多】17:25着、?発−(普通)→【吉塚】?着、?発−(普通)→【博多】?着、18:13発−(特急?)→【博多南】18:23着、18:48発−(普通)→【博多】18:58着

 本当は朝金沢駅を出て、博多に着くだけにしようとしていた日。2日目以降が当初の予定通り。ということで少し残ってしまったので、それだけのために改めて九州へ行くのも金と時間が…。ということで早く出て、しかも新幹線まで利用して、その残った分を先に乗ってしまったというもの。雪が積もっていたり、風が強かったりした日でした。


●出発〜金沢〜小倉(北陸本線・東海道本線・山陽新幹線)

 思いがけず、急行「きたぐに」に乗ることになってしまった。夜も遅いので、自転車で駅へ行かざるを得ない。日付が変わるあたりから、雨の音が聞こえなくなってきた。出発する頃も、同じように晴れていればいいな、と思った。そうして外を見てみると、静かに雪が積もってきていた。晴れていて静かなのではなく、雪に変わって静かだったのだ。

 雪はそれからも積もってきた。待っていても止みそうにない。それどころか、普通に出ると、間に合わないかも知れない。早めに出て、徐行運転をすることにする。

 そうして、雪の中、転ばないように自転車を漕ぐ。結局、布団はひいたものの、眠りにつくことなく出発。とりあえず、列車の中で寝ることにしよう。

 早めに金沢駅に着く。例によって、改札は開いていない。この駅、深夜は「急行きたぐに」に合わせて改札が開く。しばらく待っていると、改札に駅員が現れる。中に入ったのだが、なぜかこの駅、改札が閉まっていても中は明るい。しかも、中2階の待合室で寝ている人が多いのはなぜだろう。

 しばらくして、「急行きたぐに」にのる。先頭車両は1ボックスに1人か2人。次の車両へ行くと、ちょうど1ボックス開いていたので、そこでゆっくりすることにする。この列車、よく考えると明るい。深夜時間帯は暗くする列車ではなさそう。

 福井までは、なぜか寝ることができない。そして、真っ暗なのに、わずかな明かりでどのあたりを走っているか、ほとんど分かってしまう。福井を過ぎると、少しウトウトしながら敦賀。またウトウトして米原。もう新快速の世界。いつもより停車駅が少ないが、いつもよりゆっくりと走っているのが分かる。そうしてウトウトしながら、京都、新大阪。思ったほどよく寝ることができなかった。

 新大阪で降りるのも珍しい。しかも、新幹線のりばまで行き、そのうえ、新幹線に乗ってしまう…。いつも在来線なので、新幹線は別世界であったが、今日はその別世界に入る。

 朝食を買おうとするが、なんか高い。そうしてそのままホームまで行ってしまうと、待合室より安くサンドウィッチを売っているので、買ってしまう。なぜか新幹線とサンドウィッチ、よくある組み合わせ。どうしてだろう。

 ひかりレールスターの自由席に乗る。指定席はゆったりとしたシートだが、自由席は従来どおり2列と3列。隣の「のぞみ」が先に出発する。結構空いているようである。しばらくしてこちらも動き出す。トンネルが多いが、新幹線としては珍しく窓側。いつもとは違う景色を眺める。しかし、睡眠時間が少ないため、駅と駅の間では結構寝てしまう。

 在来線に慣れているおかげで、在来線と景色の対比ができる。相生では山陽本線が別れていって、こちらがトンネルに入る、というのが分かった。いつもはトンネルに入っていく新幹線を見送っている。

 さすがに雪は積もっていない、と思ったが、徳山か小郡あたりでは結構積もっていた。この新幹線、新大阪から岡山・福山とそんなに混んでいなかったが、広島あたりから混み始め、徳山や小郡ではほとんどの座席が埋まるほどだった。結構人気があるのである。

 新下関を過ぎて、さっと新関門トンネルに入り、さっと抜け、小倉に着く。ほんとうに新幹線は早い。いつもの通りだと、今頃、ようやく新快速に乗ろうとしている頃である。今から夜まで、早く出て、しかも新幹線に乗ることによって生み出した時間を使って、いくつかの路線に乗るのであった。

●小倉−夜明(鹿児島本線 日豊本線 日田彦山線)

 小倉駅の新幹線のりばは、JR西日本。看板類も金沢駅と同じである。そうして、新幹線改札口を通り、在来線の世界に入ると、建物の作りがJR九州となってしまう。看板類もJR九州。放送も…。こうして、少し歩くだけで身近な世界から、急に九州になってしまった。

 在来線のホームに降りるが、雪が舞っている。風も強い。金沢にいるのと変わらない。暖かい世界を求めて、九州へ来た、というだけでもないが、ちょっと期待はずれである。しかし、金沢あたりと比べて、周りの人の服装、1枚少ないような気がする。九州の人は寒さに強いのだろうか。

 しばらく待って、ようやく2両の気動車が入ってくる。JR九州独特の、赤やら黄色の気動車でなく、白に青い帯。少し落ち着く。

 小倉を出て、市街地を走っているとすぐに西小倉。ここから日豊本線に入り、市街地を走っていると、南小倉を経て城野。そうしてようやく日田彦山線に入る。

 住宅地からだんだんと水田と畑になってくる。志井公園駅前にはモノレールの線路もある。モノレールの線路やら車庫やら。ちょっと仕組みが分からない。だんだんと山になってきて、石原町駅は山陽本線の三石に雰囲気が似ている。その後は、ジャリのために削られた山などを見て、呼野。採銅所駅もちょっと駅名が気になった。かつての栄光の名残か。

 水田やら住宅、そうして工場なども見ながら、田川伊田あたりで市街地になってくる。田川後藤寺駅は構内の広さが少し気になった。

 その後は水田やら住宅。添田あたりから谷になってきて、彦山あたりは結構深い。同時に雪も深くなってくる。今シーズン初の、本格的な雪景色は九州で見ることになってしまった。そうして、水田と谷が中心のまま、夜明に到着する。時間的に、日田まで行っても構わないのだが、明後日、日田でかなりの時間があるのでここで降りることにする。

●夜明−久留米(久大本線)

 夜明駅、食事などを調達できれば、と思ったのだが、ちょっと無理だった。それにしても結構雪が積もっている。時間もあるので、ちょっと遠くへ、と思ったが、雪。北陸にいる時みたいに雪用の靴を履いているわけでなく、普通のシューズである。行動が制限される。駅をちょっとながめてみると、少し面白いものがいくつかあった。Webサイトのネタにすべく、写真を撮る。

 結構待ち、久留米へ行く普通列車がくる。黄色い列車。これぞJR九州。

 夜明駅前が川沿いの谷にあったので、その延長の景色が少し続くが、次の筑後大石あたりから、水田と住宅が広がり出す。そうして、広いところをひたすら走り、御井を過ぎて、だんだんと市街地になってくる。そうして町らしくなって久留米に着く。

●久留米−香椎(鹿児島本線)

 ちょっと久留米駅の放送が気になっていた。これもWebサイトのネタとして、録音する。そうして、快速なのですぐに鳥栖。その後はだんだんと福岡市近郊らしくなってきて博多。博多を過ぎて、ちょっとごちゃごちゃしたところを通っていると香椎。この駅、小学生の時に降りたことがあるはずだが、駅に関しては何となく覚えている程度である。というよりも、JR九州になってから、かなり変わったに違いない。

●香椎−宇美−香椎−西戸崎−香椎(香椎線)

 それにしても香椎駅、海が近いだけあって、風が強い。日田彦山線沿線では雪が積もっていて、香椎付近では強風。ほんとうに、北陸にいるのと変わりない。

 香椎線は、一応、香椎で鹿児島本線と交差しているものの、それぞれ行き止まりになっている。しかも、途中、篠栗線とも交差している。乗りつぶし上、効率のいい方法はないものかと思ったが、素直に両側、往復することにした。

 まずは宇美の方へ。「うみ」というが、内陸である。香椎を出て、住宅地。舞松原を過ぎたあたりから水田や畑も多くなる。長者原付近で、少し高くなって、篠栗線を見下ろす。長者原駅では立体交差になっている。見下ろす篠栗線は真新しい。その後は水田や住宅、時々工場もありながら宇美に到着する。一旦同じ線路を通り、強風の香椎駅に戻る。

 今度は西戸崎へ。小学生の時、都合により数日間福岡市に滞在したのだが、その時、志賀島へ行くためにこの路線に乗ろうか、ということも予定にあったのだが、志賀島へ行くこともなく、この路線には乗ることもなかった。15年越しの乗車である。

 香椎を出て、結構長いこと鹿児島本線と並行する。鹿児島本線の側に「九産大前駅」があっても、こちらは駅なしで並行している。そのうち、鹿児島本線をオーバークロスして、別れていく。前方に海が見える。荒れている。雁ノ巣あたりまでは住宅地を走るが、住宅が少なくなり、松林。さらに、砂地や海まで見える。それにしても風が強い。松林の中に信号所があり、対向列車が停車している。そうして、公園のようになっている海ノ中道を経て、西戸崎に到着する。

 帰りはその信号所でしばらく停車した。停車中、窓の隙間から、風や砂が吹き込んできた。雪が吹き込んでくる列車ならよくあるが、砂が吹き込んでくるのは珍しい。

●香椎−博多−吉塚−博多(鹿児島本線)

 香椎に到着したが、かいつまんでいうと、どの列車も6〜7分遅れているとのこと。強風の香椎駅に結構待たされることになった。日没にもなっている。こういうときの待ち時間は長く感じる。

 そうして博多まで戻るが、途中の吉塚駅の放送がちょっと気になる。そこで正常に走っている「福北ゆたか線」の列車で戻って聞いてから、再び博多駅へ。

●博多−博多南−博多(博多南線)

 博多南線にも乗っておかねばならない。それにしても、「乗り放題」のきっぷに慣れてしまった身としては面倒なもので、「周遊きっぷ」が使えない。そのうえ、乗車券と特急券まで買わなくてはならない。面倒である。

 そして、新幹線のりばへ歩かなくてはならない。遠い。とまあ、頭の中で文句をいいながら、乗り場に到着。新幹線のりばそのものである。そのものというより、新幹線のりば。そして、この駅、「のぞみ」や「ひかり」、さらに「こだま」から降りてくる人、待っている人。ビジネス調であれ、ファミリー調であれ、遠距離を「旅行する」というスタイルなのだが、博多南線を待っている人たち、普段着である。学生服姿の人もいる。ここだけ日常の風景。明らかに浮いている。

 広島方面から来た「こだま」号がそのまま博多南線の列車となる。4両なのだが、空席は多い。発車してから、すでに日が沈んだ高架の上をゆっくりと走っている。新幹線という速度ではない。こういうのんびりした「新幹線」もいいかも知れない。

 そうして、のんびりした気分になって、博多南駅。向かいには新幹線の車庫が広がっている。ちょっと駅をウロウロしていると、戻る列車の改札となる。乗ってきた列車がそのまま戻りの列車となる。つまり、新幹線の車内清掃を、この駅でやってしまったのだった。

 またもやのんびりして、博多に戻る。

●福岡市内

 今日の活動は終わり。ということで駅から、夕食を食べるべく、吉野屋へ。その後は以前泊まったことのあるカプセルホテル。この移動、全く迷うことがない。このカプセルホテル、駅前にしては結構風呂がよい。狭いながらも、ちょっとだけ泳げるプールもあったり。ということでこのカプセルホテル、明後日も宿泊してしまうのだった。


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