JR各線を巡る旅の記録

37 九州北部 3日目 要約



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3日目 2002年1月4日
【けやき台】6:48発−(普通)→【原田】6:51着、7:07発−(普通)→【桂川】7:33着、7:49発−(普通)→【新飯塚】8:00着、8:19発−(普通)→【田川後藤寺】8:40着、8:54発−(普通)→【船尾】8:59着、9:17発−(普通)→【田川後藤寺】9:22着、9:34発−(普通)→【日田】10:41着、12:36発−(普通)→【由布院】13:55着、15:15発−(普通)→【大分】16:16着、16:20発−(普通)→【宇佐】17:16着、17:33発−(普通)→【中津】17:58頃着、18:02発−(特急ソニック44号)→【博多】19:15着

 原田−桂川間の「原田線」(愛称)の本数が少ないおかげで、田川後藤寺で時間があった。ということで、ちょっと気になった船尾駅に戻る。その後は日田と由布院で時間が余ったのでちょっとエセ観光客をやってみた。日田は風情のある町でなかなかよかったが由布院は観光地化しすぎてしまっていた。


●けやき台−原田(鹿児島本線)

 まだ暗い。西の方へ来ているので日没が遅い分、日の出も遅くなっている。国道を昨日と逆に歩き、けやき台駅の裏口への歩道橋に入る。この駅、山陽本線の前空駅みたいに、正面から入ると地下駅のようであるし、裏口から入ると橋上駅のようである。段差のあるところにできている。そうして新興住宅地。

 今日は周遊きっぷのゾーン券を使う。実は昨日、鳥栖−けやき台間は、18きっぷと周遊きっぷ、両方持って乗っていたという、「逆不正乗車」だったのだが、改札を通るときは自動改札の場合、ゾーン券を使う。この方が楽である。周遊きっぷを使って思うのが、自動改札を通ることができる便利さ。18きっぷでは味わえない。

 自動改札を通り、ホームへ。予定より1本早い列車に乗ることができた。結構結構遠くへ行く列車だったと思うが、一駅で降りてしまう。原田着。通勤客が多い。1月4日から出勤だと、今日が初出勤である。そういえばうちも、「特別休暇」という形にならず、規定どおりなら、今日が初出勤だったのである。

●原田−新飯塚(筑豊本線・愛称:原田線全線と福北ゆたか線の一部)

 まだ、太陽が出ていないのか、薄暗い。とりあえず、駅の前に出たあと、すぐに気動車に乗る。JR九州らしい、黄色い気動車である。

 原田を出て、住宅を抜け水田。筑前山家を過ぎると山を越える。そうして、筑前内野・上穂波と水田と住宅の中を通り、篠栗線が合流して桂川に到着する。桂川駅、新しい駅になっていた。古い駅は知らないのだが、きれいな駅である。

 桂川から、住宅が多いところを通り、新飯塚に到着。この駅は橋上駅である。おそらく、電化に伴い、各駅、きれいになったのだろう。

●新飯塚−田川後藤寺−船尾−田川後藤寺(後藤寺線)

 新飯塚から、気動車に乗る。こちらはおとなしい色の車両だった。しばらくは水田と住宅。上三緒駅の廃ホーム、下鴨生駅の向こうに見えた、社宅の跡らしい家。筑前庄内を過ぎると、山には木のない空間が多い。このあたり、かつては炭坑として賑わったところなのだろう。その跡形だけが残っている。

 そうして、セメント採取をしているような山を通っていて、トンネルを通る。セメントのおかげで白くなっている山。そうしているうちに船尾。この駅、なんか白っぽい。セメントをかぶっている。とても気になる。とりあえず田川後藤寺まで行く。この駅、昨日通ったときはちょっと気になったのだが、さっきの船尾駅、それどころではない。駅前を多少ウロウロして、それでも気になる。ほんとうはこの駅でかなりの時間があった。時刻表を見てみると、この駅に滞在する時間で、さっきの船尾駅へ行って、戻ってくることもできる。それならば行こう、ということで、もと来た線路を戻ることした。

 船尾駅。このサイトで写真入りでご紹介しているが、全体的に粉っぽい。ベンチどころか、ホームの木までセメントがかぶっている。その上、駅舎がセメントの影響でボロボロ。まわりのタクシーのりば跡、食堂跡もすごい形相。廃墟であった。しばらくそういう駅舎を眺める。しかしながら、こういう駅にも「新型電車が登場」というポスターが貼ってあった。

●田川後藤寺−夜明−日田(日田彦山線、久大本線)

 田川後藤寺からはおととい乗った路線になる。景色もだいたい覚えている。違っている点は、積雪がなくなっているというところか。さすが九州。雪が融けるのが早い。

 夜明からはしばらく谷を通り、工場があったあと、谷が広がって、さらに町の中に入り、日田に到着する。

 日田で2時間弱も時間がある。戻って光岡駅を見るくらいはできるが、先へは進めない。こういうときはとりあえず俄(にわか)観光客になってしまう。こういうときぐらいは観光。

 とりあえず、観光案内所のようなところで案内図をいただく。そうして、とりあえず、まっすぐ歩いていく。「日田温泉の旅館街 隈町」というところを通るのだが、びっくりするほど旅館があるわけでもない。味噌屋さんが印象的。そのまま歩いていき、三隈川に出る。川が別れたりしているところでとても川幅が広い。それにしても、気温は穏やかである。やはり九州である。

 ちょっとした橋があり、渡る。亀山公園というところらしい。上っていくと神社がある。何となくこの感覚、笠岡にもあったような気がする。おそらく鵜飼いの船小屋であろうと思われるものが広がっている。

 しばらく、川沿いを眺めたあと、渡った橋を戻り、川沿いに歩く。そうして、途中で曲がり、町の方へ。線路も越えてしばらく歩くと、「豆田町」。江戸時代の町並み、ということらしい。何となく高山を思い出す。江戸時代的建物なのに、普通の店が突然紛れ込んでいるというのが面白い。完全に作った町並み、というよりもこういう感じの方が個人的には好きである。それにしても、狭い道からよく車が出てくる。ちょっとヒヤヒヤものである。

 川沿いに出て、一本向こうの道から帰る。そうして日田駅へ。早めに駅に着く。ここから「青春18きっぷ」。午後になってしまったが、今日の日付を入れてもらう。乗る列車はキハ58やら28やらの3両連結。結構座席に余裕がある。

●日田−由布院−大分(久大本線)

 由布院行きの気動車。このキハ58という列車、昔住んでいたところはこの列車ばかりであった。加速の感覚、ドアが閉まる音など、懐かしい。

 豊後三芳を過ぎて、山の中へ。天ヶ瀬で特急「ゆふいんの森」とすれ違う。川沿いに走っていく。登っていくとき、この列車はとても遅くなる。並行する車にどんどん追い抜かれる。北山田を過ぎて下りになると、とても速くなる。今の気動車はこの差が少なくなってきている。そうして谷や山を通るが、野矢を過ぎて、山を下っていき、水田になってきて町となり、由布院に到着する。

 由布院でも時間がある。ということで日田のように観光。と思ったが、駅から駅前から、そして町へ出ても人が多い。日田はある程度人が少なくて、落ち着いて町を見ることができたのだが、このように人が多すぎると落ち着いて町を見ることもできない。観光地化されすぎてしまっている。そういう話を昨日、親戚の家でも聞いたのだが、まさにその通り。

 とりあえず、駅から離れてみる。これだけ人が多いと、信号機のない横断歩道、人間優先になってしまう。これはありがたい。しばらく歩き、人も少なくなってきて公衆浴場のようなものがあった。元湯とか、そういうものとは違ってどちらかというと「スーパー銭湯」に近い温泉。入浴料700円ちょっと。いつもの感覚なら入ってしまうのだが、車が多く停まっている。人が多そう。しかも、40〜50分ぐらいしか入ることができなそうである。700円払うなら、90分は入りたいところ。そういうこともあり、そのまま戻ってくることにした。そうして、適当にウロウロして、かなり早めに由布院駅に戻る。

 この駅、改築されてきれいになっている。JR九州的な奇麗さである。改札口もなく、ガラス戸になっている。列車が来るときには駅員がいる。とりあえず、特急「ゆふ」が来て、駅にいた人々を運んでいったのだが、それでもまだまだ人がいる。それにしても乗る列車が出るというホーム、さっき乗ってきた列車が停まっている。改札が始まったわけでもなかったが、何人かがホームへ行き、雰囲気的にホームへ出てもよさそうな状態。しかも駅員さんが「出てもいいですよ」と言ったような感じだったので、ホームへ出ることにした。はやりさっき乗ってきた列車。北陸なら、由布院到着直前に「この列車が普通列車大分行きとなります。ご利用の方はそのままご乗車ください」と言っている次元である。

 さっきと同じような感覚で、さらに大分を目指す。少し谷になりながらも、川に沿ったり、水田、住宅が多い。小野屋を過ぎて一旦谷が落ち着いたが、再び谷になる。向之原を過ぎて、大分市に入る。豊後国分を過ぎ、賀来のあたりから市街地になってきて、大分に到着する。

●大分−小倉−博多(日豊本線 鹿児島本線)

 大分では4分しかない。しかも、隣に列車が停まっているとか、そういう次元でもなく、地下道を走る。よくある「運動会」。そうして列車はロングシート、2両編成。大分・熊本地区に導入されている短編成新型ロングシート車。座れるかどうかよりも、自分の立つ場所があるかどうかの話。つまり、結構混んでいる。

 このあたり自体は乗ったことがあるので、一生懸命外を見る必要もない。西大分・東別府と、なんのひねりもない駅名が続く。しかし外には別府湾が見えている。そうして別府。結構乗客数は落ち着くが、まだ座ることはできない。確か、杵築あたりで座ることができたと思う。

 そうして、国東半島の付け根を通り、一旦宇佐で降りる。この列車は柳ヶ浦まで行くのだが、次の列車が宇佐発のため、ここで降りる。一旦駅の外へ出て、再びホームへ。セミクロスシート。編成も長い。一番後ろへ行こうものなら、乗客は私の他に1人だけだった。

 だんだん暗くなってきて中津へ。高架駅。ここで特急「ソニック」に追い抜かれるのだが、その「ソニック」に乗ることにした。ここから周遊きっぷ「ゾーン券」の範囲。日没後で外も見えない。わざわざ、普通列車に乗らなくても、特急で急いで宿に早く入った方がよい。

 一番前へ行く。北陸の感覚で行くと一番前は禁煙車。ホームの案内板でもたばこのマークがある。禁煙車…。と思ったのだが、乗ってみるとどうも煙い。喫煙車だった。北陸では、喫煙車は無印で、禁煙車はたばこマークに駐車禁止のマーク。ところが、九州では喫煙車はたばこマーク。禁煙車は全国共通。そう。たばこマークだと思って安心したのだが、よく見ると駐車禁止のマークが入っていない。といっても、今から禁煙車へ行っても座れそうにない。2人がけを1人で占領できたのだから、ここにそのままいることにしよう。

 それにしても、滅多に乗ることのない喫煙車。男女比が全く違う。列車でこれだけ男性が多いというのも珍しい。喫煙車、禁煙車でたばこが吸えない方が集まってきている。おかげで濃縮された煙。ほんとうは私、たばこの煙苦手なのだが…。

 ソニックの座席、変な小道具がある。肩のあたりから出ている握り棒みたいなもの、実用上意味があるのだろうか。立ち席の人の吊革代わりなのだろうか。

 そうして煙たい思いをしながら小倉へ。方向が変わるが、皆さん、きちんと座席を転換させて、今度は最後尾の車両になり博多に着く。そうして、おとといと同じ吉野屋で夕食を食べ、おとといと同じカプセルホテルへ。と思ったら、ティッシュ配りをしているお兄さんに声をかけられる。私、繁華街を歩いていてもほとんど声をかけられないのだが(いいのか悪いのか)、何事だろう。「カプセルホテル・サウナの割引券です」とのこと。博多駅前にもう一つ、カプセルホテル・サウナがオープンしたらしい。それの割引券付きティッシュだった。よく見ると結構安い。それにしても、私が今向かっている先、よく分かりましたね。正解です。

 そこに行こうかなと思ったのだが、頭の中はおととい泊まったところでもあり、今から宿泊先を変えるとなるとちょっと頭の中の切換が必要だったので、そのまま向かっていた先へ行くことにした。


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