1997年8月17日(2日目)
【松本】発9:40−(普通)→【稲荷山】着10:24、発10:33−(普通)→【姨捨】着10:47,発11:39−(普通)→【長野】着11:56、発12:18−(普通)→【直江津】着13:49、発14:26−(普通)→【金沢】着17:42
※松本で宿泊し、その後、篠ノ井線の景色を堪能する。
松本発9:40の普通列車に乗車する。といっても、その当時の記録がないため、時刻表から逆算するとこうなるのである。実際はもう1時間ほど早く行動を始めていたような気がするが、そうなると計算が合わない。これで間違いないであろう。
もう少し早く出て、長野(正確には豊野)から、飯山線に乗ることを計画していたのだが、起きるのがつらくて結局長野からそのまま信越本線回りのルートをとる時間となってしまっていた。
松本からは、あるいは松本へはいつも大糸線回りのルートをとるため、この篠ノ井線に乗るのは初めてである。長野県の2つの大きな市を結ぶ篠ノ井線であるが、単線で山を通るため少し輸送力不足の感じがする。東京方面からは長野市へは信越本線経由(この文章を書いている段階では北陸新幹線の一部区間)、松本市へは中央本線経由となるため、篠ノ井線は関係ない。しかし名古屋・大阪方面からは、一度松本を通って、篠ノ井線経由で長野に入ってくる。その特急が松本−長野間の県内輸送をかねているのだが、JR東海の車両のため、どうしてもこの区間の管轄であるJR東日本の思い通りにならないことがあるらしい。
松本−長野間の国道は谷底を通っていて、面白くないが、高速道路と篠ノ井線は山の上を通るので面白い。といっても、松本から姨捨あたりまでは記憶から飛んでいるが、山を登っていったのは覚えている。
そして、姨捨から一気に下る。姨捨駅から見えていた善光寺平の景色がだんだん大きくなってくる。気温も心なし上がってきたような気がする。このような山の下りを車でやると酔ってしまうのだが、列車なら全く心配がない。
カーブをしながら地上に降りてくる。そして稲荷山に到着する。この区間は面白いし、時間もあるのでもう一度姨捨に戻ることにする。どうも遊園地の乗り物のような感覚で列車に乗っている。これも普通の切符ならできないところである。(一区間だけの往復を買えば済む問題だが。)しばらく駅前を歩く。北陸本線の余呉駅と似ている。
それからさっきと逆方向の列車に乗る。再び山を登る。善光寺平の景色が今度は小さくなっていく。そしてスイッチバックの姨捨駅に到着する。スイッチバックなので、ホームに降りると、終点のような感覚になる。
きちんと駅の正面に出る。しばらく歩く。そして展望台のようなところがあった。展望台といっても小さな山の頂上に木のベンチを置いただけのところである。しかし、長野市内がきれいに見える。50分弱であるが、時間があるのでしばらく眺め続けることにする。普通に山に登るとこれくらいの景色はよくあるのだが、列車の窓から見える景色としてはすばらしい。「日本の3大車窓」に入っているのだが(誰が決めたのか?。とりあえず肥薩線の列車の中に書いてあったので。)その価は十分にある。
新幹線の高架も見える。この年の11月に開業するのであるが、これがそのまま北陸までのびてくるのか、別のところ(長岡又は越後湯沢)から延びてくるのか、それとも来ないのか。
また、この山の上を高速道路も通過している。すぐ後ろに車の音が聞こえるのだが、車がどんどん過ぎていく。どうもこの山は交通の要衝のようである。
しばらくこの景色を見ていて、そろそろ時間になったので駅へ向かう。そして、駅前でこの山の伝説などを見て、時間が来たのでホームに出る。
三度同じ景色を見て、稲荷山に着く。それから平野部をしばらく走り、信越本線と北陸新幹線が寄ってくる。そして篠ノ井に到着する。
篠ノ井からは乗ったことがあるので、今日の新規乗車は篠ノ井線で終了である。篠ノ井からの信越本線は建設中の北陸新幹線が並行する。新幹線も信越本線にぴったりくっついている。また、既存の新幹線と違ってあまり高いところを走っていない。用地買収が難しかったのだろうか。平成になってからの新幹線建設は、昭和の頃とは違うようである。
新幹線に併走して長野に到着する。長野では駅弁を買って直江津行きの普通列車に乗り込む。この文章を書いているときは、この長野前後の運転状況は一変して、まず、新幹線が走り出したこと、信越本線の篠ノ井−軽井沢間が第三セクターになったこと、特急「あさま」の車両が直江津−長野間で快速「信越リレー」として多く走っていることなどであるが、当時はそのようではなかった。
隣のホームに飯山線の列車が停まっている。1両しかないのに多くの乗客を乗せて発車した。座れない人が多いようである。あれでは景色を見るどころではない。飯山あたりで多く降りるのだろうが、夏はあれだけ多く乗っているし、冬はスキー客で混雑していると思う。いつ乗るのが最も落ち着いているのだろうか。
長野駅を出た列車は、豊野から飯山線と別れ、山の中に入っていく。野尻湖の近くの黒姫を通る。この1年後、ここへ来ることになるのだが、これについては省略する。
新潟県に入り、妙高高原に着く。そのあと、関山・二本木とスイッチバックの駅を通る。今日はスイッチバックの駅と縁があるようである。新井から山も落ち着き、直江津とともに上越市を構成する高田を過ぎて直江津に到着する。
今回は直江津から金沢まで一気に帰ることができる。乗換をしたいときと、ひたすら乗っていたいときがあるが、ちょうど乗換が面倒な気分だったのでちょうど良かった。
この区間はよく乗る区間であり、特に変わったこともなかったので省略する。直江津−大阪間は別に詳しく書くことにする。