JR各線を巡る旅の記録

17茨城・岩手他 1日目


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 1997年3月1日
 【金沢】発9:22−(普通)→【富山】着10:29、発10:39−(普通)→【筒石】着12:14、発13:07−(普通)→【直江津】着13:26、発13:52−(普通)→【長岡】着15:20、発15:23−(普通)→【東三条】着15:47、発16:12−(普通)→【吉田】着16:31、発16:41−(普通)→【弥彦】着16:49、発18:22−(普通)→【吉田】着18:31,発18:41−(普通)→【新潟】着19:31−(普通)→【亀田】−(普通)→【新潟】発23:23−(快速ムーンライト)
※朝はあまり無理をしない時間に出る。(同行者が福井から来るということもあった)あとは、弥彦線の未乗区間に乗れて新潟へ着くことができればよいので、筒石駅で降りたり、弥彦神社へ行ったりする。

●北陸本線(金沢−直江津)

 金沢発9:22に乗る。この列車は敦賀始発の列車で、福井から来た、今回一緒に旅をするN氏もこれに乗ってきて、車内で待ち合わせをしたはずであるが、どうやって会うことができたか覚えていない。N氏とこういう形で待ち合わせをしたのは2回目であり、前回の待ち合わせとほぼ同じ列車であったので、混乱している。とにかく、そのあたりは重要でないのでこれ以上考えないことにする。

 さて、この列車が発車してしばらくして金沢駅の構内で福井方面へ行く普通列車とすれ違う。この9:30発の列車は金沢でも福井(森田)でもバスの乗り換えに便利なので、午後からの授業の日で、雪が積もっていて自転車に乗れない日によく利用した列車であるが、あと10数日で最後の定期券が切れようとしている。

 北陸本線はいつも乗っている路線であり、特に変わったこともなかったので省略する。今日は新潟まで行くことができればよいので、特にあわてていない。そのため、まずはトンネルの中にある筒石駅で途中下車をしてみることにする。筒石駅は北陸本線が複線電化される際に今まで海沿いを走っていた路線を頸城トンネルなどを掘って安全に、高速で走らせるようにしたためにできた駅である。つまり、海沿いを走っていたときは海沿いの地上に駅があったのだが、トンネルを通るようになったため、今まで駅があった場所に対応する場所がトンネルになってしまった。そのため仕方なくトンネルの中に駅を作ってしまったものである。今まではトンネルの中で停まってドアが開いてしまうのを何回か見てきたが、今回は実際に降りてみることにする。12:14筒石に到着する。

 トンネルを大きくしないために、上りのホームと下りのホームは互い違いに設けられている。ホームもそれほど広くないというより狭い。ホームから通路へ出る出口は一つだけで、重たい鉄の扉がある。気圧の関係でドアを開けると強い風が通る。

 そのドアの向こうには待合室が設けられている。ホームで待っていても危険なのでこの待合室で待つという仕組みになっている。

 待合室を出ると長くて緩い階段が待っている。何段か数えていなかったが相当ある。階段を上りきってしばらくするとようやく駅舎があった。駅の外へ出てみると駅舎というより炭坑への入り口のようであった。

 地上へ出たといっても山奥である。ここから町までしばらく距離があるがせっかく来たので歩いてみることにする。

 山道であり、時々車が通る。駅に対して一方的に上りであり、あわてているときに自転車などで駅へ向かうときはかなりきついと思う。しかも、道路の一方は崖であり、下の方には川が流れている。その崖の両側に岩がむき出しの山がある。その崖を北陸自動車道が高架で横断している。その岩の山からトンネルで出てきて、谷を横断してまた岩の中のトンネルに消えていく。恐ろしいところに高速道路を走らせたものである。間接的にであるがこの道路の恩恵を受けているものとしては、改めて工事の大変さを想像してしまう。そこを現在2車線の対面通行であるところを4車線にすべくもう一本橋を造っている。恐ろしい話である。

北陸自動車道と、その工事現場の下を通ってもまだ道は続いている。しばらく歩くとようやく町が見えてくる。町といっても海沿いの集落である。普通の道路の他に細い自転車道のような道路がある。これが旧北陸本線で、以前は山の中でなくて集落の近くを通っていたことが分かる。寒くも暑くもないときに旧北陸本線跡を歩いてみるのも面白いかもしれないが距離がかなりありそうである。

 歩いてきた道を今度は上っていき、筒石駅に戻る。そして、改札口を通った後、長くて緩い階段を下りていきホームの前の待合室まで行く。13:07発の列車で直江津まで行く。 

●信越本線(直江津−東三条)

 直江津駅そのものは何回も通っているが、今回のように改札を通る時間があるのは初めてである。この駅では短時間で乗り換えるためにいつも走っているような気がする。また、北陸本線の普通列車のホームが少しはずれたところにあるため、どうしても走る距離が長くなってしまう。今回初めて駅前に行くことができた。

 直江津は大きい町のようなイメージがあるが、実際は高田市と合併して上越市となっている。市の代表駅も高田駅になっている。駅前はそれほど大きくない。佐賀県の鳥栖駅と似ている。というのも、直江津駅は信越本線と北陸本線の分岐駅であるし、鳥栖駅は鹿児島本線と長崎本線の分岐駅で、機能的には同じである。米原も同じであるが、駅舎及び駅前よりも乗り換えのためのホームあるいは線路の分岐の方に重点が置かれる駅である。

 直江津から信越本線となるが、隣に北陸自動車道が走っていたり、海沿いを走るためどうしても北陸本線の延長のような気がする。JR東日本になっているが、JR東日本お得意の「線区別ホームのカラー」は、水色なのでJR西日本とよく似ている。(JR東日本の信越本線色の方が薄い水色で、JR西日本は水色というより青色である。)列車そのものはJR東日本の直流列車であるが、これも新型ではなく、前からあるものなので、北陸本線を走る列車と古さは変わらない。

 犀潟を過ぎたところから、もうすぐ開業する北越急行の北越北線(ほくほく線)が分岐していく。向こうは単線であるが、こちらは複線であり、また、犀潟は通過駅になるので信越本線下り線から分岐する線路は立体交差をしている。ここをもうしばらくで特急「はくたか」が走るようになる。こういう形で上越新幹線開業で消えた「はくたか」が復活するとは思わなかった。この特急が走り出すと同時に、信越本線の直江津−長岡−新潟間の特急は減ってしまう。

 しばらくは海沿いを走る。直江津までの難所と違ってこちらは穏やかな日本海である。海水浴場も近い。柿崎を過ぎると北陸自動車道のすぐ横を走る。

 柏崎で海沿いを越後線に譲って、こちらは山沿いを走る。もっとも、越後線は海沿いを走っているが海はほとんど見えない。

 柏崎から先の信越本線は急行「きたぐに」で乗っただけである。そのときは朝早くであったため幻想的な感じがした。今回は何となく単調な感じがする。

 宮内で上越線が合流してきて、そのうち上越新幹線も合流し、長岡15:20に到着する。ここで3分しか時間がない。しかも、別のホームへ行かなくてはならない。上へ上がると、新幹線ホームへ行くためのエスカレータがあった。新幹線乗換駅は案内板など駅の設備が他の駅と違う。さすが、乗換用の長岡駅で、在来線どうしの乗換もスムーズであった。長岡から上越新幹線が別れていき、水田の中を走る。そして、時々町がある。いくつめかの町である東三条で降りる。ここで、弥彦線の未乗区間(東三条−吉田間)を片づけておこうと思う。その前に、少し時間があるので駅の前のデパートに入った記憶があるが、実際25分程度しか時間がない。本当にデパートに入ったのか定かではない。

●弥彦線(東三条−弥彦−吉田)

 弥彦線は越後線と信越本線を結ぶ路線である。また、信越本線との合流駅である吉田から2駅ほど海側へ行き、弥彦まで通じている。以前は東三条からも、山側へ向かって少し線路が延びており、越後長沢まで通じていたが、その部分は廃止されている。

 東三条駅を出ると、信越本線を立体交差でまたぐ。気動車であり、この立体交差をがんばって登っているような気がする。

 それから住宅地を走る。信越本線と違って、家のすぐ近くを走っている。北三条を経て燕三条に着く。これが上越新幹線の乗換駅である。新幹線の駅なのにこちらの方はワンマンカーで、しかも無人駅バージョン、つまり、降りるときに料金箱に切符を入れるか、お金を入れるか、切符・定期を見せるという形になっている。在来線の駅だけを見ていても新幹線の駅という気がしないが、見上げるときちんと新幹線の駅がある。燕三条は燕市と三条市の合成駅名である。ちなみに北陸自動車道のインターチェンジは「三条燕」となっている。どうもこの辺で両市のいざござがあったと推測される。

 その次が燕で、次が西燕である。ここまで、駅名には必ず「三条」か「燕」か、両方が入っている。

 そして初めて「燕」「三条」から開放される駅が吉田である。ところがもう、越後線に合流してしまった。

 この駅は一度来たことがあり、また、弥彦線そのものも吉田−弥彦間には乗車したことがある。だからもう引き返すか、まっすぐ越後線で新潟へ行ってしまっても良かったのだが、せっかく同行者もいることだし、観光らしいことをするため弥彦まで行くことにした。 

 吉田−弥彦間のワンマンカーは6〜7年前と同じである。そのときは真夏の昼間であったが、今回は冬に限りなく近い春の夕方である。途中大きな鳥居を見ながら弥彦に到着する。海に近づいているはずだが、実際は山に近づいて、山に行く手を阻まれて終点という感じである。この山が弥彦山である。

 前に来たときにこの駅で降りて弥彦神社へ行ったという記憶があった。駅のすぐ近くにあるという記憶である。実際それは記憶違いで、弥彦神社はかなり遠くにあった。そのため弥彦神社へは行っていない。

 今回は少し歩いて弥彦神社まで行った。夕方でありかなり暗くなってきたので弥彦山ロープウェーには乗らなかった。

 弥彦駅で今からのルートを考える。とにかく23:23新潟発の快速「ムーンライト」に乗る必要がある。あと、今回は羽越本線の未乗区間である新津−新発田間にも乗っておきたい。あと、銭湯にも入りたい。以上3つが条件であるが、どうも無理であることが判明した。羽越本線の運転本数が少ない。そこで、羽越本線はあきらめ、新潟の2駅むこうの亀田駅の近くにある銭湯に行くことにした。ここで「駅前銭湯図鑑」という本が役に立った。

 弥彦から吉田へ向かう。もう暗くなっており、外はよく分からない。

●越後線(吉田−新潟)

 吉田から越後線で新潟へ向かう。暗くてよく分からないが、一度乗っている区間なので外は見えなくても構わない。列車そのものが前に来たときより新しくなっていた。新潟も新型普通列車が走り出している。しかし、ロングシートというのが気に入らない。北陸で新型普通列車が走るときはオールロングシート車だけは避けてもらいたいと思っている。

●信越本線(新潟−亀田−新潟)及び快速「ムーンライト」(新潟−新宿)

 新潟で夕食を食べたはずだが、このあたりのことは覚えていない。あと、「駅前銭湯図鑑」で、サウナのある(=水風呂のある。サウナは不要だが、水風呂は季節を問わず必要)銭湯ということで、わざわざ亀田まで行った。少し距離があったので不安だったが、きちんと見つかった。

 再度新潟へ戻り、快速「ムーンライト」に乗る。この列車に以前乗ったときも今回の同行者N氏がいたような気がする。(これは確実である。)


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