JR各線を巡る旅の記録

25福島・茨城 3日目


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1999年9月26日(すべて普通列車)
【足利】7:04発→【高崎】8:19着,8:24発→【水上】9:28着,9:45発→【宮内】11:35着,11:41発→【柏崎】12:11着,12:47発→【直江津】13:29着,13:32発→【富山】15:38着,15:43発→【金沢】16:42着
※足利から普通に金沢まで帰る。上越線は夜行列車として何度か乗っているが、昼間乗るととても良い路線であった。次回は上りに乗らなくてはならない。

●足利−新前橋(両毛線)

 少し余裕を持ったはずではあるが、コンビニで食事を買う暇はなく足利駅のホームへ行く。すれ違いのため、反対側の列車は早めに来ていた。しばらくして、乗る列車が来る。ロングシート車であろうと期待せずにいたが、幸いにもクロスシート車であった。しかも何両か忘れたが比較的編成が長い。1両目はホームにかからない。ドアも開かず、閉鎖されているようである。日曜日の早朝であるが、高校生がある程度乗ってきた。

足利を出て市街地を走る。少しだけ渡良瀬川の堤防が見える。渡良瀬川自体は足利で歩いて渡ったように近くを流れているのだが、市街地がじゃましてよく見えない。住宅地が続き山前。このあたりの家のアンテナはシンプルである。UHFか、VHFかどちらか分からないが1つしかない。群馬県内の信越本線沿線でも見た。自分の県で放送されていない局の電波を受信しようと隣の県を向けたアンテナを立て、にぎやかなアンテナとなってしまった地方とは違う。このあたりから住宅地でも水田が混じっている。そして小俣。住宅地を走り、小さめな川に少しだけ沿って走る。そのうち高架になり、町を見下ろすようになる。サッカーボールの形・柄をした都市ガスのタンクを見て二面四線の高架駅、桐生に到着する。どうも1両目に乗れそうだったので、より空いている1両目へ移る。

 桐生を出ると、すぐに高架を降り、渡良瀬川を渡る。右に1線並行していたが、車庫に入っていく。東武鉄道をオーバークロスする。このあたりは住宅地と水田が基本であるが、トウモロコシや豆などの畑も混じっている。そして住宅地の中に岩宿。このあたりになると住宅地に田ではなく畑が混じる。畑は田と違っていろいろな作物があり変化があって面白い。少し田もあるが、農地は畑が主体である。そして国定。ホームの階段のそばに1両目が停まったためわりと乗客が乗ってくる。一度畑・田のみの場所を走るが住宅地になり、町の中を走り伊勢崎。客が増えてくる。日曜日なので、学生・生徒は平日違い部活の用意をしているが、長いものをもった高校生も乗ってくる。住宅地を抜け、田の中を走る。畑もある。鉄道写真を撮っている団体がときどきいる。住宅地の中で駒形。その後は田の中を走るがリンゴ畑らしきものがある。工場の多いところの中に前橋大島。新しい駅舎である。工場が住宅地に変わり、高架になる町の中を走り前橋。先ほどの長いものをもった高校生たちはここで降りていく。町を走る。川を渡るが、高架のまま渡るので異常に高い。町の中で地上に降りてきて新前橋に到着する。

●新前橋−高崎−宮内(上越線)

 両毛線は新前橋で終わりで、ここから上越線になる。きっぷを正しく使うなら新前橋で降りなければならないが、そうすると上越線を完乗したことにはならない。あとできっぷを買うことにして、新前橋−高崎間を往復してしまうことにする。なお、両毛線内でこの区間のきっぷを買おうとしたのだが、車掌が来なかった(気づかなかった?)ので、買うことができなかった。こうなったら意地でも買わなければならない。

 新前橋を出ると、工場地帯を走るが、次第に田になる。そして住宅地になり家が増え井野。住宅地からだんだん町になり、新幹線がオーバークロスして高崎に到着。新幹線はここで上越新幹線と北陸新幹線(部分開業の長野行き)に別れる。上越新幹線の方は正しい新幹線であるが、北陸新幹線の方は、建設費を大幅に縮小してあるので、両者を比べると差がはっきりしている。

 高崎到着時には乗り換えの案内で乗るべき水上行きの案内はなかった。当たり前の話である。隣には水上行きが停まっているので、それに乗り移る。6両で混んでいないようである。ただし、なぜか前3両が新前橋で切り離しである。よく分からない。高崎から新前橋までは先ほどと同じ景色であった。

 新前橋を出て、住宅地と工場を見ているうちに群馬総社。畑と家のあるところを走る。前の方には山が見えている。あの山を越えなければならない。そうしているうちに八木原。田の中を走り、関越道がオーバークロスしていく。町になる。山の方には住宅地が広がっている。前には波形グラフのような形をした山が連なっている。そして渋川。

吾妻線が別れていく。大きくカーブし、だんだん高くなってくる。川を渡り、水田を見ながらどんどん高くなっていく。渋川の町を見下ろす。少しだけ川に沿う。線路のまわりには田や畑がある。ときどき川を見下ろす。先ほどの波形グラフのような形の山々も見えている。そうして敷島。渋川の町は後の方になる。そして、谷に沿って谷を見下ろしながら走る。下には川がある。谷も高くなり、線路と同じ高さになるが、川だけ低いところを走る。そして津久田。川を渡る。深い谷である。もう一度渡る。下の住宅地と田を見下ろしトンネル。抜けて川を渡る。谷が狭くなり、川沿いに走る。その中で岩本。川沿いに狭い谷を走る。トンネルを抜け谷が開け町が広がり沼田。高校生がある程度乗ってくる。しばらく行くと田と畑がある。段差があるが広い谷である。その中に後閑。高校生が降りていく。このあたりまで来るとかなり空いており、ゆっくり外を見ることができる。

 少し川を見て、だんだん狭くなっていく谷を見下ろす。離れたところを流れるようになった川の向こう岸には、川より一段高いところに集落がある。谷が狭くなり、再び川に沿って走る。川も狭くなっている。谷が少し広くなり、田や家を見下ろす。さらに広くなりホテルなどが並んでいる上牧。海抜442mで、高崎の次の井野が93mぐらいだったからかなり登ってきたものである。その後は谷が狭くなり、渓谷的な景色になる。水もきれいで、絵の具で色を付けたような青緑色の川である。少しだけ谷が広がり、ホテルが並び水上に到着する。上越線で関東側と新潟側の区切りをつけるような駅である。狭い敷地であり、あまり広くないが、精一杯使っている。水上到着前にようやく車掌が回ってきたので、高崎−新前橋間の往復乗車券を買おうとする。すると、もうすぐ水上なので駅で買って欲しいとのこと。あまりこの区間の重複乗車には厳しくないらしい。ここまで来ると絶対にばれないのだが、意地でもこの区間の往復運賃を払いたいと思っているので、水上駅の改札で運賃を支払う。駅員もどうでもよいような感じだったが、払うというものは受け取らないわけがなく、360円を支払う。これで気が済んだ。

 少し時間があるので外へ出る。温泉地の駅である。高いところなので天気がよいが、服装が真夏なので肌寒い。ホームでようやく朝食の弁当を買うことができた。最近よく宮内から乗る上越線の普通列車は2両連結なので、ここから乗る列車もそれくらいで、混んでいることを覚悟していたが、ホームへ行って6両もある列車が「新潟行き」と言って停まっている。かなり空いており安心した。今日は足利からゆっくりと空いた列車に乗ることができる。青春18きっぷの時期はそうは行かないと思う。やはり周遊券で割引になっているとはいえ、18きっぷよりも高額なきっぷを買っているので、それなりの見返りはあるものである。新特急水上が入ってきて、その乗換客を乗せて発車する。水上は新幹線が通っていないため、ここまでは特急が走っている。

 少しホテル街を見て川を渡る。渓谷である。トンネルに入り、その入ったところで湯桧曽。上り線はトンネルの中ではなく外にあるようである。そのトンネルの中で土合。トンネルの中にあり、外まで行くのに歩いて10分かかるという有名な駅だが、かなりの人が降りていく。山へ登る人らしい。この区間は上り線の方が古いため、下りよりもトンネルが少なく、景色はよい。おまけにループ線も走る。まあ、ループ線自体は敦賀−新疋田間でイヤというほど通っているのでよい。北陸に住んでいて、在来線を好んで乗るのだから、上り線を通ることは今後何度も出てくるはずなので、今回は下り線で我慢することにする。土合で多くの乗客がおり、本当にガラガラになってしまった。新幹線ができたあとの在来線は、このように寂しいところが多い。実際、東海道本線のように線路が足りなくなって増設したという経緯ではないので当たり前であるが。そのために今から作られる新幹線は「在来線の廃止」が条件になっていたりする。

 ガラガラになった車内を車掌が検札をして回る。水上で新前橋−高崎間の往復運賃を払っているのでもう悪いことはしていない。といっても、証拠になるものはもらっていない。ようやくトンネルを抜け、川を渡り、土樽。関越自動車道が少しだけ並行する。川を渡る。橋桁を見ると、上下線の古さの違いが分かる。上り線がレンガで、下り線がコンクリートである。このような橋は日本中にいくらでもある。トンネルを下りながら走り、少しして離れていた上り線と合流し、ホテルが多少あるところで越後中里。駅の裏にスキー場がある。さらにスキー場を2つほど見る。スキー場の前の線路ではないところに客車が12両、そしてさらに5両ある。休憩所として使われているようである。そして山の中へ入っていく。その後は稲刈り前の田の中を走る。新潟県は原則稲刈りが終わっているようだったが、ここまで来るとそうではないらしい。住宅地か別荘地か分からないが、そのようなところを迂回して下っていく。その中で関越自動車道がオーバークロスしていく。そして一時期最も長い駅名だった「岩原スキー場前」昔は臨時駅だったが、今は通念営業を行っているようである。わりと乗客が乗ってくる。スキー場街を蛇行しながら下っていき、新幹線が近づいてきて越後湯沢。特急はくたかが停まっている。この駅もスキー場利用客が主体の駅というイメージがあったが、北越急行ができてからは、長岡に替わる北陸方面からの乗換駅になってしまった。冬になるとスキー客と、ビジネス客がごちゃ混ぜになると思う。また、この駅から新幹線の引き込み線を使って季節営業の「ガーラ湯沢」行きの路線がある。これを乗りつぶし上、どう扱うか迷っているが、一応いずれはさっと乗ることにし、今はこれを乗らなくても上越線完乗として扱っておくことにする。

 越後湯沢を出てスキー場街を見る。稲刈りが行われていて、稲を干す「はざかけ」は、北陸でよく見るタイプである。そして川に沿って谷を走る。下っていき、谷が広がりホテルが多くなり石打。客も多い。駅のまわりにはスキー場が見える。列車の窓にトンボがとまっている。しばらく眺めていた。このトンボを隣の駅まで運んでしまうのだろうかと思っていると、列車が発車すると同時に飛んでいってしまった。只見線でもそうだったが、トンボは列車で運ばれるということはあまりないようである。

 広い谷にある田と家を見下ろす。半分ほど稲刈りが終わっている。そして大沢。北越急行の普通列車とすれ違う。北越急行は六日町から越後湯沢まで快速運転を行うのでこの駅は通過している。スキー場が近づいてきて、臨時駅の上越国際スキー場前を通過する。そのまま広い谷を見ながら下っていく。関越自動車道がオーバークロスしていく。上越線が谷の高さまで降りてきて塩沢。特急「はくたか」とすれ違う。町になり六日町。北越急行が別れていく。信越本線側の起点である犀潟と違って、この駅は立体交差ではなく平面交差で別れている。田の中を走り、家が多くなり五日町。そのまま田の中を走る。新幹線が左の山から出てくる。町になり浦佐。到着前の車内放送での乗換案内で、新幹線の時刻案内がなかった。ただ「新幹線ホームへお越しください」というだけだった。ここが新幹線駅であることに異議反対が多かったらしい。どうもここが新幹線の駅であることに違和感がある。ただ、新幹線の駅というだけあって、周辺の駅と少し感じが違う。

 新幹線と国道19号線、そして魚野川に沿って走る。国道19号線と魚野川は、越後川口と越後堀之内−小出でお世話になっている。そして八色。国道19号線がはずれていく。砂利採取場を見ながらトンネルへ。田の中を走り家が多くなってくる。そして2日前に見た町を見て小出。おととい乗った只見線の列車がすでに停まっている。2日前に戻ったような感じがする。ここで今回の「周遊」は終わり、ここからは来るときに通ったところをそのまま戻ることになる。ただし、小出−越後堀之内間は徒歩だったので、この区間を乗り終わらないと越後線は完乗したことにならない。

 小出を出ると、左側に山が迫ってくる。魚野川を少しだけ見てはずれていく。住宅地に入り越後堀之内。駅間距離が短い。と、列車に乗っているとこれだけの記述になってしまうが、歩くとこれだけでは済まない。何気なく列車から見える景色を書いているが、実際に歩いてみると、もっと違って見える。ただし、これで徒歩の旅ばかりになると大変なので、ときどきに留めておく。

 越後堀之内を出ると、1日目に宮内から乗った2両の普通列車とすれ違う。その後は見覚えのある景色を見ながら、最近よく訪れる宮内に到着する。

●宮内−直江津−金沢(信越本線及び北陸本線)

 宮内で降りずに、そのまま長岡まで行き、直江津行きに乗り換えてもよかったが、そうするとまた宮内−長岡間の往復切符を買わなくてはならなくなってしまう。一度乗った区間なので無理をする必要もない。そこで宮内で降りることになる。すると1本前の柏崎行き快速列車に間に合ってしまったので、乗ることにする。

 最近よく見る景色を見ながら柏崎に着く。9年前にここで越後線との乗換のため降りているが、改札口は通っていない。到着したときのアナウンス(女声・テープ)の「かしわーざき」は9年前と同じだった。駅前を少し歩き、パンも買う。そして、直江津行きの普通列車で直江津まで行く。

 直江津からは特急はくたかで金沢まで行ってもよかったが、普通列車が糸魚川まで先に行くので2分の乗換で普通列車に乗り換える。この駅も慣れているので、少し距離があってもスムーズに乗り換えることができた。

 糸魚川から特急に乗り換えると金沢に15時42分に到着する。そのまま普通列車に乗っていて富山で乗り換えると16:42の到着となる。1時間の違いで2,100円を払って、家でゆっくりしてもよかったが、糸魚川到着前は少し居眠りをしており、そのままゆったりした普通列車で居眠りをしていた方がよいような気がして、そのまま金沢まで普通列車で帰ることとした。


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