JR各線を巡る旅の記録

22北海道(99年)概要


【ここは概要】 【1日目】約9,000字 【2日目】約13,000字 【3日目】約11,000字 【4日目】約3,000字 【5日目】約7,000字 【6日目】約6,000字
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●日程(それぞれのページにも同じものがあります。)

●1日目(1999年4月29日)
【金沢】12:57発−(特急白鳥)→【青森】22:59着、23:10発−(普通)→【新青森】23:15(健康ランド宿泊)
※朝6時台の特急はくたかで直江津まで行き、新潟からいなほで---そして、青森から函館まで渡ってしまって函館で宿泊と考えていたが、朝早すぎるということと、特急料金が割高になってしまうので結局直通=特急料金が割安の「白鳥」で行くことになった。

●2日目(1999年4月30日)
【新青森】8:11発−(普通)→【青森】8:19着、8:24発−(快速 海峡1号)→【函館】11:01着、12:52発(スーパー北斗9号)→【長万部】13:58着、14:24発−(普通・通称「山線」経由)→【小樽】18:04着、18:19発−(快速マリーンライナー)→【札幌】18:50着、19:00発−(特急スーパーホワイトアロー25号)→【旭川】20:23着、20:40発−(普通)→【新旭川】20:47着(健康ランド宿泊)
※今回の目玉その1通称「山線」(函館本線長万部−倶知安−小樽)を中心に日程を組んだ。函館本線の分かれているところ(大沼公園のあたり)を完全に乗るのは帰りにできればということにした。

●3日目(1999年5月1日)
【新旭川】6:19発−(普通)→【名寄】7:55着、7:58発−(普通)→【幌延】10:14着、11:23発−(急行礼文)→【稚内】12:22着、22:13発−(急行利尻)(車中泊)
※今回の最大の目玉稚内へ行くもの。実際、日程を組むとき、朝起きることができればこの日程、きつかったら、旭川からいきなり急行礼文に乗ってもよいということにしておいた。実際は早く起きることができたので幌延まで普通列車に乗ることができた。稚内では宗谷岬へ行くバスにも接続している。

●4日目(1999年5月2日)
(急行利尻)→【滝川】4:29着、5:45発−(普通)→【新得】8:44着、8:50発−(特急スーパーおおぞら1号)→【釧路】10:51着(祖母宅宿泊)
※単に稚内から釧路へ行くなら札幌で乗り換えた方が楽である。しかし今回は乗っていなかった根室本線(滝川−新得間)に乗るために強行日程となった。当初はゆっくり寝るために札幌まで行き、滝川へ戻ってからこのルートをとることを考えていたが、いとこ(釧路で待ち合わせ)の日程の関係上、早く行った方が都合がよいということでこうすることにした。夜行列車内の宿泊や、5時前からの行動は久しぶりである。

●5日目(1999年5月3日)
【上尾幌】8:43発−(普通)→【根室】10:34着、11:06発(快速はなさき)→【釧路】13:06着、13:18発−(特急スーパーおおぞら8号)→【南千歳】16:31着、17:06発−(快速エアポート)→【新千歳空港】17:10着、17:32発−(快速エアポート)→【札幌】18:08着、19:40発−(快速いしかりライナー)→【上幌向】20:14着(健康ランド宿泊)
※根室本線の仕上げ(上尾幌−根室間)と、その後何か乗れないかと思ったが、結局千歳線と空港見物のみとなってしまった。根室に関してはあとで観光に行かなくてはならないと思っている。

●6日目(1999年5月4日及び5日)
【上幌向】7:23発−(普通)→【札幌】8:06着、8:31発−(特急スーパー北斗6号)→【長万部】10:38着−(普通 渡島砂原・仁山経由)→【函館】13:43着、14:12発−(快速海峡8号)→【青森】16:41着、19:42発(特急日本海4号)→【金沢】6:20着
※寝台券がとれなければ、新潟まで昼間の列車で行き、急行きたぐにで金沢着2時台と考えていたが、幸いに寝台券がとれたのでそれは免れた。あとは、函館から寝台券がとれればよかったのだが、そこまでは無理であった。どうにか普通列車で渡島砂原を経由することで函館本線に完乗できたが、他はできなかった。

●まず、行き先が決まるまで

 今年のゴールデンウィークは4月30日・5月1日も休みになるという。なぜ休みになるかは本筋ではないので省略するが、とにかくこれで7連休となる。おそらく当分そのような休みがないと思うので、有意義に使わなくてはならない。

 毎年ゴールデンウィークはふつうの土日の休みに1日付け加わったようなものである。そのうえ、青春18きっぷや鉄道の日きっぶのような乗り放題かつとても割安な切符もない。そして、8月初旬の税理士試験も意識しなくてはならない時期であり、例年5月の連休はどこへも行かなかった。しかしこれだけの休みを家で過ごすと、体がなまってしまうのは目に見えている。寝過ぎてしまって5月5日の夜はほとんど眠ることなく6日に出勤となりかねない。そのため、3・4日どこかへ行こうと考えていた。

 青春18きっぷがないから当然周遊きっぷということになる。そのため、まとまった地域で、未乗区間の多いところということになる。そこで次の3つが候補に挙がった。
 1.田沢湖・北上線等(周遊きっぷでいうと、田沢湖・十和田湖ゾーン)
 →秋田・岩手の乗っていない線を多く乗ることができる。通称秋田新幹線という田沢湖線の標準軌普通列車にも乗れるし、秋田−田沢湖間の「秋田新幹線」にも乗れる。また、往復の乗車券についても日本海岸回りで秋田まで行くので割安である。十和田湖・田沢湖の観光もできる。
 2.山口周辺(周遊きっぷなら津和野・秋芳・萩ゾーン)
 →山口県内の在来線は厚狭−下関−九州しか乗っていない。空白域の一つである。また、ゾーンへ行くために山陽回り・山陰回りが考えられ、山陽回りでも岩徳線回りができる。空白域を埋めるのにとてもよいプランである。秋芳洞などを観光することができる。
 3.福岡方面(周遊きっぷなら福岡ゾーン)
 →福岡県内でも支線や筑豊本線にはほとんど乗っていない。ある意味空白域である。また、熊本方面は大牟田までがゾーンであるが、そこから少し実費を出して長洲まで行けば鹿児島本線の未乗区間(鳥栖−長洲間)にも乗ることができる。ゾーン入り口へいくための乗車もあわせるとかなりの線を乗ることができる。福岡の炭坑の跡を見て、日本のエネルギーについて考えることもできる。
 と、日程的にも「乗りつぶし」的にも、観光的にも魅力的な3つを候補としてあげていた。

 ところが、どれにしようか迷っているうちに、そういえば北海道(釧路周辺)の祖母をはじめとする親戚に6年も会っていないということを考えてしまった。今回を逃すと、次回はいつ会えるかわからない。そのため、考えた3つのプランはすべて破棄して、また、3・4日という限定もはずして北海道を目指すことになった。

●ルートを決めるまで

 北海道は小さい時を中心に何度かいっている。親戚が多いためである。そのため、多くの人のように北海道を特別扱いするということはない。ただし、この「乗りつぶしシリーズ」の中では2回目ということになる。前回は石北本線・釧網本線をすべて乗り、あと函館本線・根室本線等が一部区間の乗車となっている。
 第1回目のプランは
  金沢−(特急日本海3号)→東能代−(五能線経由)→青森→函館−(長万部から小樽経由)→札幌→旭川→(富良野線・根室本線)→釧路→根室(以下省略)
 と考えていた。北海道の中では
 1.函館本線と根室本線にはすべて乗る。
 2.富良野線・千歳線をのる。
 3.あとは石勝線・室蘭本線など可能であれば乗る
 ということを基本に
 4.本州の五能線にも乗る
 ということを考えていた。

 これで4泊5日ほどになり、前後1日は家でゆっくりするなり勉強するなりするつもりであった。きっぷについても「札幌・道東ゾーン」に多少の前後の乗車券をつければすむ。

 ところが「稚内もいけないだろうか」などと考えてしまった。なかなか行くことができないところである。今回行かなかったら何年後になるかわからない。もう1日増やして、なおかつ、親戚の家は1泊で済ませて稚内まで行くことにした。きっぷも北海道全体が周遊区間となってしまう「北海道ゾーン」とすることにした。

 そのあと、いとこの日程の都合や行きの寝台券がとれなかったこと、あるいは4月28日に退職する人の送別会があったことなどで、多少日程が変わったが、ある程度の日程は決まった。

●寝台券

 前回北海道へ行ったときは、金沢を出発してから帰りに寝台を利用することを思い立ち、酒田駅で購入している。そのため、ゴールデンウィークの特急日本海の寝台券はすぐにいつでも手に入るものと思っていた。

 しかしそれは甘かった。まず、行きであるが、3日前では手に入らなかった。前日、退職する人の送別会が終わってからも行ってみたが無理だった。帰りについても聞いてみたがないとのこと。ただし、駅員さんの話によると、「まだ期間があるから、もう少しするとキャンセルの分が手に入る」という。実は前回手に入った分はキャンセルで手に入ったものだったのである。そのため、帰りの日程は寝台になるか、昼間の列車になるか保留のまま出発することになった。実際はようやく稚内駅で入手することになるのだが、これも函館始発の列車なのに青森からしか乗ることができなかった。

●予算

 今回は交通費だけでは5万円を切ることを目標としていた。いつもの青春18きっぷで行くのと比べると格段に高額であり、おそらく予算では過去最高であろう。しかし、このような6泊6日を旅行会社で組むと10万円は軽く超えてしまう。ちなみに交通費だけ(ただし観光のためのバス・ロープウェイを除く。寝台料金を含む)で49,400円、また、その他の経費(宿泊費からジュースの1本ずつまで含む。)は29,811円であった。合計79,211円と、かろうじて8万円を切ることとなった。

●全体的にあとがき

 北海道へ行くのはどうしてか5月が多くなってしまう。たしかに5月の北海道は石川県の5月とは違い雪も残っていたりする。しかし、4月下旬・5月初旬は、まだ冬からそんなに日が経っていなかったり、石川県でもまだ寒い日もあるので実際寒さを感じなかった。実際の気温の差はあるのだが、体感的にはほとんど差はない。おそらく、気温の差を意識せずに北海道へ行くならこのゴールデンウィークであろう。ただし、極端に緑が少なく、花もないのでラベンダーや、高山植物的な花に出会えないのでご注意。

 それはそうとして、今回は祖母をはじめとする親戚に会えてよかったが、これは割愛することとする。

 まず、北海道の北と南ではやはり世界は違うということ。稚内あたりは、もうサハリンのような(といっても行ったことがないが)感じであるし、函館は本州に近い。というより長崎によく似ている。やはり、無理をして稚内へ行っておいてよかったと思う。夏だともう少し違っていたと思うが、5月でもよかったと思う。

 次に、幹線と呼ばれる線区で、札幌周辺を除くと普通列車と特急列車があまりにも違いすぎるということ。特急は、スーパーと名の付く列車が高速で走っており、何両もつないでいる。しかし、普通列車は1両でしかもワンマン運転である。人口密度が低くなるとどうしてもそうなってしまうのである。

 また、廃線跡が分かれていくのを見て、改めて北海道の路線がどんどん廃止されていったことを思い知らされた。幹線での普通列車の状況も悲惨であるが、普通列車しか走らず、しかももっと人口密度の低いローカル線ではもっと大変であったと思われる。本州では結局大部分が第三セクター化で助かったが、ほとんど助からなかった北海道はやはり本州と状況が違っていた。

 北海道の特急の高速化にも感激した。列車も気動車とは思えないくらいになっていた。

 とにかく、無理をして行ってよかったと思う。


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