JR各線を巡る旅の記録

29 東北沿岸部 7日目


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7日目・2000年8月19日
 【福島】8:18発−(普通)→【米沢】9:05着、10:24発−(快速べにばな)→【新潟】13:04着、13:18発−(普通)→【長岡】14:31着、15:19発−(快速)→【直江津】16:23着、16:36発−(普通)→【富山】18:40着、18:43発−(普通)→【金沢】19:46着
 福島から念願の板谷峠を越える。スイッチバックが解消されたといってもやはりよい。その後は一度乗っているがきちんと外を見ていなかった米坂線を通り、後は普通に帰ってくる。


●福島−米沢(奥羽本線)

 駅も近いし、早くから宿に入って結構ゆっくりする。最終日であるし、無理する必要もない。そうして福島駅へ。「山形新幹線」ということで、ここから在来線の「奥羽本線」、線路の幅が違う関係で、ホームも奥羽本線専用のものとなっている。高さも1段高い。

 今まで長いこと乗りたいと思っていた区間であり、そのため早めに駅へ行ったのだが、やっぱり早すぎたようで結構ホームで待つこととなる。列車が入ってくるが、特に座席については混んでいるということもなく、多少遅く来ても楽に座ることができたようである。

 福島を出て、新幹線の方が高架を降りてきて、しばらく併走する。そうして合流。住宅と工場というところから、新しい住宅・団地・アパートになり工場が多くあるところで笹木野。降りる乗客が多い。その後は住宅やリンゴ畑(…と思ったのだが、後からこれはさくらんぼではないかと思った。いろいろ調べてみたが答えがでず、ここでは「リンゴまたはさくらんぼ」としておく)が広がる。高速道路がオーバークロスし、リンゴないしさくらんぼ畑。茶畑のような扇風機のあるところもある。新しい住宅が増え、前方に山が見え庭坂。水田とリンゴないしさくらんぼ畑に段差がでてくる。そしてそれらを見下ろし山の方へ向かい登り出す。耳がおかしくなってくる。右側から盆地を見下ろす。列車のモーターがうなっている。トンネルをいくつか通り、山が段々深くなっていく。渓谷的な川や、粘土の絶壁などがある。川を見下ろす谷の山の中腹あたりで赤岩。この駅までが福島県。

 赤岩をでると、さっきの谷の山の中腹を通るが、木がじゃまで川面が見えない。トンネルが多い。そうして住宅が現れる。トタン屋根である。そうしてシェルターの中に入り板谷。このあたりの駅は昔スイッチバック駅が連続していたところだが、新幹線の開業で、それが解消している。何となく坂の途中にある感じがする。古いスイッチバックの線路を見下ろす。さらに同じ谷を登り、トンネルをいくつも通る。トンネルからそのまま地上にでずにシェルターの中を通り峠。有名な力餅を売っている。

 峠を出て、シェルターを抜けると古い線路が見える。スイッチバックの跡で、架線も残っている。すぐに下りにかかり、ひたすら谷を下っていく。そうして大沢。左側にスイッチバック跡の線路と架線を見下ろす。シェルターの中に入る。駅が下り坂の途中にあるということが分かる。少しシェルターが続き、そうして出て、谷を下る。水田や住宅も混じる。その住宅に「鳩サクラ学生服」などの鉄の広告看板が残っている。川の水がきれいである。新幹線「つばさ」とすれ違うが、速度は遅い。谷の中に水田・畑、住宅となり関根。そうして水田が広がる。リンゴ畑かさくらんぼ畑がある。その後松林が続き、それが杉になる。右側は住宅。かなり高速で走る。両側が住宅になり、町になって米沢に到着する。

 米沢では結構時間がある。家に電話をすると、何やら、今度の町内会の祭りで御輿を担いで欲しいとかと言うこと。面倒な話になったものである。とりあえず駅から離れて歩いてみる。コインランドリーがあったが、ここで見つかっても遅い。北上で見つからなければならなかった。それと、このあたりの切手販売店では、国の収入印紙だけでなく、県の証紙まで売っているようである。

 そうして、米坂線のホームへ。この駅でも奥羽本線と米坂線は決して同じのりばに停車することがない。駅弁を売っている人がいる。あいにく、空腹ではないのでいらないが、今では珍しい風景である。

●米沢−坂町(米坂線)

 新潟へ直通する快速「べにばな」であるが、3両連結で、少し種類の違う形式の列車が混じっているようであるが、とりあえず、どうでもいいこととして乗り込む。発車を待っているとセミの声が聞こえる。

 米沢を出て、林を抜け、川を渡る。再び林を抜け水田と住宅。そうして水田が広がる。そのあとは、住宅があるところで駅を通過。基本的には水田と住宅。左側は山が近づいてくる。そういうところを南米沢・西米沢・成島・中郡と通過していく。そうして羽前小松に停車。駅前に三菱鉛筆の工場がある。水田の中を走り、住宅があるところで犬川を通過。そうして山に向かって走っていく。水田の中を走り、スピードを落とし、道路をオーバークロスすると住宅が増え今泉に停車。

 今泉を出ると、水田の中を走り、林を抜け、川を渡り、再び林を抜け水田。富山の散居村に似た、屋敷森のある家が多い。ただし、すべての住宅、ある一つの方向、山の方にだけそういう木を植えているようである。強風の向きが一定しているようである。普通の住宅も増え、萩生。そのあとは屋敷森のある家が目立つ。水田の中に、木が並んでいて、よく見ると家があるというものが点在している。中には茅葺きの家もある。普通の家も増えるが、屋敷森のある家も多く、羽前椿。駅の裏には屋敷森のある家が何軒もある。そのあとは、水田に段差が出てくる。川を中心に、段差のある水田中心の谷である。その谷を見下ろし、登っていく。谷自体も高くなってきている。住宅が増え手ノ子。駅前には「飯坂町営バス」と書かれたマイクロバスが停まっている。「金鳥蚊取り線香」「ナショナル電球」の鉄板の広告がある。

 手ノ子を出ると、谷が狭くなり、水田も狭くなり、対岸に道路が走っている。そのうち、対岸との間に木と若干の水田となり、山になってくる。高い杉中心の谷である。それでも少し水田があったが、なくなり、トンネルへ。冷たい空気が入ってくるが、なぜか温泉の匂いがする。抜けてすぐにまたトンネル。さっきよりも冷たくない空気である。抜けると山がさらに深くなっている。並行道路も鉄橋で谷を抜けている。谷は木が中心で、小川もある。それでもときどき水田があるのには驚く。山の木のないところは粘土や地層になっている。少し下っていき、集落を抜け、さらに集落があり羽前沼沢。そのあとはトンネルがいくつかあり、川に沿った木の多い谷を走る。隙間に畑がある。レールをきしませながら、谷に忠実にカーブしていく。それでも無理ならトンネルに入る。いつの間にか下り坂になっている。トンネルとトンネルの間に、渓谷的な岩のある川が、一瞬あり、創意小野を見ながら谷を下っていく。川幅も広がっている。少しだけ住宅があり、伊佐領を通過。水田も現れる。前方の山は3分の1くらい、岩肌が見えている。谷が広くなってきていて、当然、水田も多くなってきている。そのあと谷が狭くなり、さらに下る。川幅も広がっている。また谷が広くなり、水田と畑。さらに広がり、住宅が少しあり羽前松岡を通過。谷が広くなり、盆地のようになってくる。住宅や店、工場が増えてくる。家は瓦屋根ではなくトタン屋根。小さい団地がありながら、町らしくなり小国に到着する。

 小国を出ると、住宅地から水田、そうして谷になり、トンネル。トンネルとトンネルの間で渓谷のようになる。トンネルを抜け、広めの深い川を鉄橋で渡る。そのあと、いくつかのトンネルを下る。並行する道路に「ようこそ新潟へ」という看板があり、新潟県に突入したことが分かる。少し住宅があり、瓦屋根になっている。川沿いに採石工場があり、あまり住宅がなく、越後金丸をゆっくりと通過。川はダムのように広くて深くなっている。鉄橋はこちら側は青色。並行する道路はオレンジ色。狭い道路の方は赤色と並んで川を渡る。しばらくダムが続き、トンネルへ。抜けて、ダムの堰き止められたところを通過すると、普通の川になっている。下りながら瓦屋根中心の小さい集落があり、越後片貝を通過。川に沿って谷を下っていく。トンネルを抜けると、水田が広がる。その中で住宅があり越後下関。林がありながら、水田。送電線が多い。林を抜け、水田が広がる。屋敷森がある集落があり、越後大島。前方に山があり、その山と山の間の隙間を、川・道路、そして米坂線が一緒に通り抜け、急に水田が広がる。そうして坂町に到着する。

●坂町−金沢(羽越本線・白新線・信越本線・北陸本線)

 この列車は坂町で乗り換える必要がなく、そのまま新潟まで直通する。水田の広がる中を通り抜け今度は行きと違い、白新線を経由して新潟へ。新潟で長岡行きの普通列車に乗り換え、水田を見ながら長岡へ。そうして見慣れた景色を見ながら、だんだん暗くなり、よくする乗り換えをして金沢に到着する。


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